儚く甘い
達哉はすぐにバイクに乗り、みわの病院へと向かった。

その最中、恐怖で全身が震える。

今まで大丈夫だと暗示をかけるように繰り返し自分に言い聞かせて来た。
だめかもしれないとよぎる感覚を消そうとなにかで気を紛らわせたりもした。

でも・・・
もしかしたらみわを失うかもしれない。

近い将来なんて悠長なことは言っていられない。
それが今かもしれない。

こうして病院に向かっている間に・・・

最悪の予感を打ち消すように、達哉はバイクをとばした。
< 287 / 356 >

この作品をシェア

pagetop