儚く甘い
この日のために・・・

耐えて来たようなものだった。


でも、視線を足音のする方へ向けた瞬間、もうこの先満たされることはないと絶望ににた感情に支配され始める。


「久しぶりだな」
その足音の本人が達哉に声をかける。

低い声。
その声を最後に聞いたのは一年以上前だった。
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