儚く甘い
「お兄ちゃん、信号」
みわの言葉に前を向くといつの間にか青信号に変わっていた。
慌てて車を走らせる隆文。
みわは兄に気づかれないように窓の外を見ながら、達哉の顔を思い浮かべていた。
点滴が終わるとみわは兄の支えがないと立ち上がれないくらいにふらついていた。
隆文が家に送り届けると母はまだ仕事から戻っていなかった。
心配する兄に、ベッドでおとなしく寝ているからと言って、みわは兄に仕事に戻るように言うと、隆文はみわの周りに水や軽食を用意してから病院に渋々戻った。
兄が病院に戻ってから、みわはベッドから体を起こす。
自分の体だけ重力が何十倍にもなったかのように、体が重い。
なまりのような体とはこのことだと思うほど、体を起こしているだけでつらい。
みわの言葉に前を向くといつの間にか青信号に変わっていた。
慌てて車を走らせる隆文。
みわは兄に気づかれないように窓の外を見ながら、達哉の顔を思い浮かべていた。
点滴が終わるとみわは兄の支えがないと立ち上がれないくらいにふらついていた。
隆文が家に送り届けると母はまだ仕事から戻っていなかった。
心配する兄に、ベッドでおとなしく寝ているからと言って、みわは兄に仕事に戻るように言うと、隆文はみわの周りに水や軽食を用意してから病院に渋々戻った。
兄が病院に戻ってから、みわはベッドから体を起こす。
自分の体だけ重力が何十倍にもなったかのように、体が重い。
なまりのような体とはこのことだと思うほど、体を起こしているだけでつらい。