儚く甘い
大切にそっと握りしめる。

約束を忘れたわけじゃないと自分に言い聞かせる。

生きる理由は変わっていない。
あの人との約束を果たすためだ。

あの人と約束した場所からの景色を見るまでは、逃げ出さないと決めた。
この命を。

もう一度目を閉じると浮かぶのはみわの顔じゃない。

もういない、あの人の顔だった。
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