世界が終わる日に、俺は君の手を握る。
体育館の外階段を使って上の席のある扉を開けると、熱気が扉の隙間から吹き抜けてきた。


バスケットシューズとコートが重なり合って高い音をあげる。

そして、力強くコートに打ちつけられるボールの音。

男子バスケ部なだけあってこちらまでその振動が伝わってくる。


「…いた」


私はコートにいる裕也を見つけた。

実践練習だろうか。
試合をしているように見えた。
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