追放された私は、悲劇の聖女に転生したらしいです
 仕方のないことなのだ……ん?あれ、今サーシャなんて言った?
 とっても重要な気がしたので、頭の中で、彼女の言葉を繰り返してみた。
 おみずのなかで、うれしそう……おっきくなあれ。おみずのなかで、おっきくなあれ……。
 すると、突然あるアイデアが浮かんだ。
 それは「水耕栽培」である。
 畑で育たないなら、水で栽培すればいい。幸い天然水は豊富にあるし、道具は魔法で出せばいいのだから。

「ララ? 考えごとか?」

 黙ったままの私に、ディオが言う。

「は、はい。ちょっといいことを思い付いてしまって。昼ご飯が終わったら言いますね」

「なんで昼ご飯のあとなんだ?」

「だってほら! せっかく釣った新鮮なお魚を早く食べたいじゃないですか!」

 そう言うと、「ああ、なるほど」とディオは頷いた。
 いいことの内容も気になるけど、自分が釣った魚の味も気になる、ディオはそんな表情を浮かべている。
 そうするうちに、マイアの大声が聞こえた。どうやら、お昼ご飯の支度が整ったらしい。

「行くか」

「はいっ」

 漂って来る香ばしい匂いにお腹を鳴らし、私とディオはキャンプテントへと向かった。

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