追放された私は、悲劇の聖女に転生したらしいです
 彼女の話が真実なら、一度創った物にそう時間はかかるまい。と思い待ってみたが、一向にランプが出来たとの連絡が来ない。
 一日、二日、そして三日。民からの嘆願書は増え、ついにはランプのみならず、別の創造物まで壊れたと報告が上がって来た。

「もう四日になりますが、ナタリアは創る気があるのですか」

 アンセルの部屋に赴き、私は尋ねてみた。

「さあ。私も最近会っていないのだ。一度王宮に来るようにと呼び出しをかけたのだが連絡もない」

「王族の呼び出しに応じぬとは。これ以上待てません。呼び出しに応じねば、私が乗り込みますがよろしいか?」

「仕方ないだろう。その時は私も……」

「いいえ、結構!」

 募ったイライラは叫びとなった。アンセルに場をかき乱されても困るのだ。
 私の大切な「祝祭」をこんな間抜けにぶち壊されてたまるものか! 
 お前は大人しく人形の役目を果たしていればよいのだ。
 私の激昂に、アンセルは蒼白になった。ふむ、空気の読めぬ奴でも、恐怖の感情はあるらしい。

「わ、わかった。お前に任せる」

「はい、ありがとうございます」

 了解を得ると、私は宰相執務室に向かった。
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