追放された私は、悲劇の聖女に転生したらしいです
 ふたりの会話を隣で聞いていて、ほっと胸を撫で下ろした。
 ヘンルーダの目元は涼しげで気品があり、どちらかというと、キツい印象がある。だから、少し雰囲気が柔らかくなるように、ラウンド型をイメージしたのである。

「ララさん。創造するってどんな感じ?」

マイアが尋ねた。

「ええとね、頭の中で形状を思い浮かべて、そこに性質を付け加えるの。あとは宝石の力を体に取り込む感じで……」

「ひゃーー、ド、ド、ド、ド、ドラゴン?」

 背後から悲鳴が聞こえた。
 振り向くと、そこにふくよかな女性がいて、ガタガタと震え尻餅をついている。周りには洗濯籠と洗い立ての洗濯物が散乱していた。女性は、アメちゃんの背に乗ったサーシャを指さしながら、私たちの元に這いずりながらやって来た。

「ちょ、ちょっと! なにしてるんですか! サーシャが食われてしまいますよ!」

「大丈夫よ、グレイス。よく見てごらんなさい」
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