一途な令嬢は恋をする
「・・・・・・は? 黙れよクソ坊ちゃんが。多少身分がいいからっていい気になってるんじゃねーよ」

よし、決まったーーーー!!

見て、あのミエラルト様の潔白した表情。
自分よりも格下の相手にこうも掌返しで貶されて、さぞビックリしているのね。
開いた口が塞がっていないのを見ると頭真っ白になってるんじゃないかしら?

へっ。いい気味ね!

まぁ・・・・・・ちらちらと見えるマリエリの怒った表情だけは少し気になるけど。

お、ミエラルト様も我に返ったのか、なんか口をモゴモゴと言わせてなんか言ってる。

「ぼ、僕に向かって何を言っているんだ!! 僕の家は男爵なんだぞ!!」

「・・・・・・だから?」

「だからって・・・・・・礼儀がなってないんじゃないか!」

「あ、そ。別に今更でしょ。さっきも言ってたじゃない、あの有名なご令嬢とデートできるのを楽しみにしてたんでしょ?」

「え、いや・・・でも・・・・・・。くそっ、アイツらそういう意味だったのか」

「そういう意味?」
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