嘘つくつもりはなかったんです! お願いだから忘れて欲しいのにもう遅い。王子様は異世界転生娘を溺愛しているみたいだけどちょっと勘弁して欲しい。
アメジストの瞳を細めて心配そうにしているウィルストン殿下の姿だった。
「ウィル、少し休め」
翌日になってもリアリムの足取りは一向に掴めなかった。もう既に二晩が過ぎた。今、彼女がどこで過ごしているのかわからないことが、俺を不安にさせる。
共にいるディリスも不安に思っているだろうが、消えた場所からの目撃情報が少なすぎる。各地に向かう馬車が常に出入りしているから、どの方向にリアリムを乗せたであろう馬車が向かったか、わからない。
めぼしい情報でもあれば、がむしゃらに馬を走らせるのに、今はこうして、ただ情報を待つしかない。
「あぁ、判断力が鈍るからな」
そうは言っても、さすがに寝室に行く気にはなれない。騎士団控室のソファーに横になると、思い浮かぶのは最後に見たリアリムの姿だ。
「ディリス、あの夜、リアリムは泣いていたか」
「あぁ? あー、あの日か、まぁな。あの女を怒らせたのは自分だと、悔いていたな。まぁ俺としては、あのくらいしないと、あの女の後ろにいた過去と決別できないだろうからな。いい機会だったと思うが」
「そうか、俺はリアリムを守れなかった。情けないな」
「……」
ディリスは黙って、そのまま武器の手入れを始めた。こうして、彼に自分の弱さを口にするのも、思えば初めてなのかもしれない。
「お前は、少し寝ていろ。休むのも仕事だ」
「ウィル、少し休め」
翌日になってもリアリムの足取りは一向に掴めなかった。もう既に二晩が過ぎた。今、彼女がどこで過ごしているのかわからないことが、俺を不安にさせる。
共にいるディリスも不安に思っているだろうが、消えた場所からの目撃情報が少なすぎる。各地に向かう馬車が常に出入りしているから、どの方向にリアリムを乗せたであろう馬車が向かったか、わからない。
めぼしい情報でもあれば、がむしゃらに馬を走らせるのに、今はこうして、ただ情報を待つしかない。
「あぁ、判断力が鈍るからな」
そうは言っても、さすがに寝室に行く気にはなれない。騎士団控室のソファーに横になると、思い浮かぶのは最後に見たリアリムの姿だ。
「ディリス、あの夜、リアリムは泣いていたか」
「あぁ? あー、あの日か、まぁな。あの女を怒らせたのは自分だと、悔いていたな。まぁ俺としては、あのくらいしないと、あの女の後ろにいた過去と決別できないだろうからな。いい機会だったと思うが」
「そうか、俺はリアリムを守れなかった。情けないな」
「……」
ディリスは黙って、そのまま武器の手入れを始めた。こうして、彼に自分の弱さを口にするのも、思えば初めてなのかもしれない。
「お前は、少し寝ていろ。休むのも仕事だ」