嘘つくつもりはなかったんです! お願いだから忘れて欲しいのにもう遅い。王子様は異世界転生娘を溺愛しているみたいだけどちょっと勘弁して欲しい。
「リア、いいのか? 怖い思いをした後だから、遠慮していたけれど、いいんだね」

「ウィル、あの、ね。ウィルのこと、私、大好きだよ。だから」

 好きにして、と最後の言葉を言う前に彼は私に噛みつくようにキスをしてきた。それは、せき止められていた激流が、堤を超えて流れ込むように激しく私の上に圧しかかって来た。

「ウィル、ちょ、ちょっと」

 ぷはっと口を開けた隙に空気を取り込む。まさか、いきなりこんなにも激しく貪られるように口を吸われるとは思っていなかった。





 その日の午前中は激しく貪られてしまった私だけど、午後はさすがに私の体力を考えてくれたのか、時々休みを挟んで身体を重ねる。

 彼が求めてくれるのは嬉しい、けれど、私には限界がある。

 さすがに日が陰り始めると、私は気力も体力もなくなっていた。

「ご、ごめん、リア、その、悪い。箍が外れすぎた」

「ウィル、もうっ、せっかくの1日がつぶれちゃった」

「俺には、充実した休日になっているけど。そうだよな、出かけたかったか?」

 私たちはベッドに寝そべりながら、手をつないで話している。時々指を絡めながら、お互いの温もりを確かめ合って。

「うん、オシャレなレストランで食事したり、お買い物に行ったり。また市場とか、屋台にも行ってみたかったな」

< 179 / 197 >

この作品をシェア

pagetop