嘘つくつもりはなかったんです! お願いだから忘れて欲しいのにもう遅い。王子様は異世界転生娘を溺愛しているみたいだけどちょっと勘弁して欲しい。
「す、すまん。明日は出かけよう。そうだ、まだリアにピアスしか贈っていなかったから、何か身に着ける物を見に行こう」

「えっと、そうだね」

 結局、その日は私の身体が大変なことになってしまったので、外出するのを止めて邸宅で夕食をとった。どうやらウィルティム様の中では、食事は彼の膝の上で食べなくてはいけないらしく、またしても二人で仲良く食べさせ合うことになってしまった。

 簡単な、それでも丁寧につくられた食事は私の身体を温めて、心も温めてくれた。

 その夜はさすがに明日のことを考えて、彼に抱きしめて寝るだけにする。明日は外出してデートするのだ、無尽蔵に体力のある人に付き合っていては、身体がもたない。

 私の体温が、彼を煽って寝苦しくしていることに全く気付くことなく、私は安心して熟睡するのであった。





 次の日は快晴で、朝から外出の支度をするため、早めに目が覚める。今朝も不埒な手が私の身体をまさぐっていたが、流されると昨日と同じことになりかねない。

 ウィルティム様の手をパチンと叩くと、「もうちょっと」と可愛らしくねだられた。

ずるい。私がその声に弱いことを知っているようで。

「もうっ、ちょっとだけですよ」

 と、後から思えば後悔する一言を言ってしまった為に、ちょっとどころではなく始まってしまう。

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