嘘つくつもりはなかったんです! お願いだから忘れて欲しいのにもう遅い。王子様は異世界転生娘を溺愛しているみたいだけどちょっと勘弁して欲しい。
「そうか、ウィルティムの、か、それじゃ、マズイな」
「残念だが、そうか。仕方ないな」

 何が仕方ないのだろうか。

話が全く見えないが、とりあえず騎士様たちは「じゃぁな」と言って、ディリス兄から離れて行った。





「お、お兄様。何故、私とウィルティム様と関係があるのですか?」

「ん? あ、まあ、な。ほら、お前は年齢より幼く見えるからな、騎士は大人の女が好きだから、気にするな」

 そう言って、早速私の持ってきたケーキをほおばっている。

「うーん、何かはぐらかされたみたいだけど」

「で、昨日はどうだった? 王子様のお茶会。無事に終わったんだろう?」

 普段は騎士寮に住むディリス兄さまに、昨日の出来事を細かく話した。
そして、何故かわからないが王子にロックオンされたことも伝えた。

「そっか、とうとう、動き始めたか」

「ん? お兄様? とうとう、とは、どういうことですか?」

「いや、何でもない。こっちのことだ。で、リアリムはどう思っているんだ、その、殿下のこと」

「どう思うも、何も。迷惑でしかないわよ、こんな平凡好きの私にとって、王子様の婚約者だなんて、荷が重すぎる。できれば、というか、絶対に嫌」

「そっか、そこまで嫌いなのかぁ、うん、どうしようもないよなぁ」

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