嘘つくつもりはなかったんです! お願いだから忘れて欲しいのにもう遅い。王子様は異世界転生娘を溺愛しているみたいだけどちょっと勘弁して欲しい。
それを避けるために、当時離縁して戻っていた実母が置いて行った俺を、ミンストン伯爵夫妻が養子として引き取ってくれた。

 年を経るごとに、可愛らしく美しくなる妹。俺は思春期を過ぎ、結婚できる年齢になった時に義父に聞いた。「俺がリアリムと結婚して、伯爵家を継ぐことができるか」と。

 だが、妹のリアリムは俺が本物の血のつながった兄と信じている。

義父は、できればリアリムには好きな男性と結婚させたい、との答えだった。

それが俺となれば、それで考えるが、兄妹として育ったのだから、できればそのまま、仲の良い兄妹でいて欲しいと言われてしまった。

 一緒の家に住んでいるよりは、と思い騎士団に入ると寮に移ったが。

2年前の王家の森で襲われたリアリム。彼女を助けたウィルティム、その正体はウィルストン殿下に妹が恋をしたのをこの眼でみた。

 そして、ウィルティムも妹のことを好ましく思っている。

まぁ、相手が第一王子だから、それはそれで焦るものがあるが、

 いつの間にか、騎士団の休憩時間に来るリアリムが仲間の騎士連中の噂になった。

俺の癒しだけでなく、皆の癒しになっているようだ。

だが、他の男が話しかけることのないように守って来た。唯一の例外である、ウィルティムを除いて。

 俺達が血のつながった兄妹でないことを、明かす必要はない。

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