魅了たれ流しの聖女は、ワンコな従者と添い遂げたい。
「嫌なわけないわ! むしろ、そんなことを思ってくれていたなんて、うれしい」

 私が微笑むと、カイルはギュッと私を抱きしめて、「好きです。アイリ様は俺のすべてです。愛してます」と熱烈な言葉をくれた。
 こんな感情表現豊かなカイルは初めてで、もしかしたら、耳と尻尾が出ているからかしらと思う。
 もともと犬の姿のときの方が感情を読みやすかったし。

 カイルは、言葉だけでなく、チュッチュッと顔中にキスをくれて、また腰を動かした。
 さっきより激しくて、私は喘ぐしかできない。
 
「可愛い、エロい、可愛すぎてツラい、心臓が持たない……」

 カイルは私に腰を打ちつけながら、そんなことをつぶやいていた。快楽に浮かされた私はその言葉にますます顔が熱くなる。
 さっきまでとは段違いの激しさで、私は背を反らしてイッた。
 その直後、熱いものが中に広がった気がした。

「あっ、すみません! 中に出してしまいました。アイリ様、魔女にもらった避妊薬を飲んでください」
「……もう飲んでるから、大丈夫よ」
「よかったです」

 カイルはほっとしたように溜め息をついた。

「それより、これで私たち結ばれたの?」

 私が聞くと、カイルが微笑んだ。
 さっきの口角をちょっと上げただけの笑みじゃなくて、目もとも緩んでいる。精悍な顔に色気があふれて、とてもかっこいい!

「そうです。俺たちは結ばれました!」

 弾んだ声で、浮かれたようなカイル。
 チュッと口づけて、ぎゅうっと抱きしめてくれる。

「うれしいわ。大好き、カイル!」

 抱きしめ返すと、また唇が下りてきて、私の口もとで「俺もです。愛しています」とささやいて、そのまま口をふさがれた。

「んっ、んんっ……はぁ、ん……」

 かぶりつくようなキスをされて、唇を食まれる。
 舌を絡めながら、体をなでられる。

「アイリ様、もう一度いいですか?」

 欲望に満ちた碧い瞳が私を見下ろす。
 魅入られたように、私はうなずいた。


 

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