魅了たれ流しの聖女は、ワンコな従者と添い遂げたい。
 それから、ようやく二人きりになれた。
 ただでさえ余裕がないというのに、アイリ様の魅惑の言葉に、限界がきた。
 かぶりつくようにキスをして、口の中を舐め回す。
 夜着を剥ぎ取り、やわらかな弾力のある胸を捏ね回す。

「ふ……ぁっ……」
 
 アイリ様の甘い声に、俺のものがビンビン反応する。
 このまま突き入れたいという衝動と、優しく蕩けさせたいという欲望と自制心が激しく衝突して、かろうじて自制心が勝った。
 とりあえず、久しぶりのアイリ様の体を舐め回して、落ち着くことにした。

「あっ……やっ、カイル、そんなとこ……」

 頬を上気させたアイリ様が身をよじるけど、やめてあげられない。
 俺がペロペロと舐め回していたら、いつの間にか出ていたケモ耳をアイリ様がなで回す。
 今度は俺がクッと声を漏らした。

(アイリ様、そこは性感帯でもあるんですよぅぅ)

 気持ちよさに耐えかねて、尻尾をブンブン振る。
 愛撫をすると、アイリ様が可愛い声で俺の名を呼んだ。
 
「カイル……カイル……!」

 首を振って善がっているアイリ様はとてつもなくエロくて可愛い。

「可愛い、可愛い、可愛い〜〜〜ッ! アイリ様はどうしてそんなに可愛いんですかッ!?」

 気がつくと口に出していた。
 アイリ様がはにかんで微笑んだ。

(ズキューーン。カイルはもう限界です!!!)

 アイリ様の唇をペロッと舐めると、切羽詰まって聞いた。

「アイリ様、挿れてもいいですか?」
「うん……来て……」

 潤んだ瞳は俺を求めてくれていて、感動で泣きそうだ。
 グッと腰を落とすと、アイリ様の中はやわらかく俺を迎えてくれた。
 
「アイリ様、好きです好きです好きです! 愛してます! 一生おそばにいます!」

 俺は叫びながら、腰を振った。

「んっ、あ、カイル、わたし、も、よ……」

 一生懸命返してくれるアイリ様が本当に愛しい。
 俺は繋がり続けるのをやめられなかった。



 そして、翌朝、またアイリ様が立てなくなって、後悔に苛まれることになる。

「も、申し訳ありません」

 打ちひしがれている俺に、アイリ様はお優しい言葉をかけてくれる。

「カイル、大丈夫よ。こないだも一時間くらいで治ったでしょ? 私もうれしかったし。こうやってイチャイチャしている間に、きっと治るわ」

 なんて言って、笑ってくれるアイリ様。

(やっぱり天使だぁぁぁ。一生ついていきますぅぅぅ!!!)

 そう心に誓って、可愛い可愛いアイリ様の顔を舐め回した。
 アイリ様が旅に出ている間の出来事を知るのはもうちょっと後になった。


─おしまい─

 

 

 

 
 

 
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