アンドロイド・ニューワールドⅡ
…それはそれとして。

「さて、奏さん。まずは何処に行きましょう?」

「そうだな…。パンフレットを見て…。…あ、見てここ」

と、奏さんは、パンフレットの出し物一覧を指差しながら言いました。

「何でしょう?」

「ここでも喫茶店やってるよ。行ってみない?」

と、奏さんは提案しました。

奏さんに言われて、パンフレットを見てみると。

確かに、喫茶店と書いてあります。

成程。星屑学園だけでなく、青薔薇学園でも喫茶店をやっているのですね。

「分かりました。…丁度一階ですね。このまま直進です。行ってみましょう」

「うん」

と、奏さんは頷きました。

そこで、廊下を真っ直ぐ歩いていると。

「…あれ?見て、あれ何だろう」

と、奏さんは廊下の壁際に、ポツンと置いてあるガラスのショーケースを指差して言いました。

見慣れないものが置いてある…と、思いましたが。

それは私にとって、見慣れないものではありませんでした。

「学園創立のエンブレム…青い薔薇のブローチだそうです」

と、私はショーケースの前に立ててある説明文を読み上げました。

「あ、そっか。名前が青薔薇学園だから…」

「学園のエンブレムが、校舎内に置いてあるとは…。なかなか粋な計らいですね」

「うん。なんか格好良い」

と、奏さんは言いました。

『Neo Sanctus Floralia』にも、この青い薔薇のブローチは置いてあります。

何だか親近感が湧きますね。

「星屑学園にも、何か学園のモチーフを…。…宇宙から星の欠片をもぎ取ってきて、校内に飾りましょうか?」

と、私は提案しました。

しかし。

「うん…。出来たら格好良いかもしれないけど、危険そうだし、やめておこうか」

と、奏さんは私を止めました。

「そうですか…。奏さんがそう仰るなら、やめておきましょう」

「…俺が止めなかったら実行してたの…?」

と、奏さんは聞きました。

…それはともかく。

今は、早いところ喫茶店を目指しましょう。
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