アンドロイド・ニューワールドⅡ
奏さんを、施設までお送りし。

自宅アパートに帰ってきたときには、奏さんからメールが届いていました。

メールを開くと。

『ちょっと小言言われるだけで済んだよ。良かった(笑)。
今日は、本当にありがとう。一生の思い出になったよ』

とのことです。

どうやら、ファラリスの雄牛は回避したようですね。

何よりです。

…。

…本当に、何よりです。

結果的に私は、来年度も奏さんと共に、星屑学園に通うことが出来ます。

胸が高鳴るとは、このことを言うのでしょうね。

私はこれからも、奏さんと共に、奏さんの隣で、様々な人間の心を学ぶことが出来るのです。

きっと今より、もっともっと情緒豊かなアンドロイドになれるでしょう。

明日が来るのが楽しみ、だなんて。

そう思うことが出来ただけで。

『人間交流プログラム』を始めて良かったと、私はそう思うのです。

…心から。
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