望まれぬ花嫁は祖国に復讐を誓う
「その、髪の色も」

「変かしら?」
 その問いにアドニスは首を横に振る。

「それが義姉さんの本当の姿なんですか」

「そうかもしれませんね」
 ニコリとも笑わずにカレンは答えた。

「義姉さんは、ダレンバーナに戻るのでしょう? 騎士団の皆さんがこの家に来たことと関係があるのですか」

「アディ」
 静かに義弟の名を呼んだ。

「義姉さんはかわってしまった。この家に来たときは、とても強くて優しい人だったのに。今は、とても怖くて寂しい人に見える」

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