望まれぬ花嫁は祖国に復讐を誓う
その日は、彼女はなかなか眠ることができなかった。隣と続きの扉が開いて、レイモンドが入ってくるのではないかとも思っていたが、それもなかった。
カレンはベッドの上でごろりと寝返りを打つ。
長かったのか短かったのか。
母親が殺されてから一年半。けして、それを忘れることはなかった。
ローゼンフェルトに嫁ぐことになっても、必ずダレンバーナを潰してやろうと思っていた。それには魔導書の中でも禁書と呼ばれている魔導書に書かれている禁忌魔法が必要だった。
魔法は人を守るためのもの――。
母親はずっとそう言っていた。だが禁書に書かれている禁忌魔法は人を操り、人を殺すためのものだった。だから禁書として、他の魔導師の目に触れないように、奥深く隠されていた。
それをじっくりと何度も読み、一字一句間違うことなく、記憶した。そして今でも記憶している。
ただ、禁忌魔法を使うには代償が必要。人を殺すための代償はそれと同等のもの。
カレンはベッドの上でごろりと寝返りを打つ。
長かったのか短かったのか。
母親が殺されてから一年半。けして、それを忘れることはなかった。
ローゼンフェルトに嫁ぐことになっても、必ずダレンバーナを潰してやろうと思っていた。それには魔導書の中でも禁書と呼ばれている魔導書に書かれている禁忌魔法が必要だった。
魔法は人を守るためのもの――。
母親はずっとそう言っていた。だが禁書に書かれている禁忌魔法は人を操り、人を殺すためのものだった。だから禁書として、他の魔導師の目に触れないように、奥深く隠されていた。
それをじっくりと何度も読み、一字一句間違うことなく、記憶した。そして今でも記憶している。
ただ、禁忌魔法を使うには代償が必要。人を殺すための代償はそれと同等のもの。