望まれぬ花嫁は祖国に復讐を誓う
あの後。つまり、王妃が事切れた後。ローゼンフェルドの獣人たちも、いつの間にか解放されていた。危うく、このダレンバーナの城を占拠しようとしていた彼らを制したのはレイモンドだった。
もう、全て終わったのだ、と。
「陛下、カレン様をお連れしました」
ブレイグの静かな声。
「入れ」
中から威厳のある声。
「失礼します」
ブレイグに促され、カレンは一歩その部屋へと足を踏み入れた。
「カレン、か?」
ベッドの上で上半身だけ起こした男が、こちらを向いて彼女の名を呼んだ。
すっとカレンはその男に近づく。その後ろをついていこうとするレイモンドをブレイグは制した。二人は顔を見合わせると、静かにその部屋を出る。
もう、全て終わったのだ、と。
「陛下、カレン様をお連れしました」
ブレイグの静かな声。
「入れ」
中から威厳のある声。
「失礼します」
ブレイグに促され、カレンは一歩その部屋へと足を踏み入れた。
「カレン、か?」
ベッドの上で上半身だけ起こした男が、こちらを向いて彼女の名を呼んだ。
すっとカレンはその男に近づく。その後ろをついていこうとするレイモンドをブレイグは制した。二人は顔を見合わせると、静かにその部屋を出る。