幼馴染大和君の執着愛~俺の最愛の番~
「俺に何か言うことあるだろ?」


大和君が突然そんなことを言い出した
あたしのことを射抜くように見つめるとそっと手を握っている
何もかも見透かしてしまうような彼の表情に頭が真っ白になって何も言えなくなる
お昼休みの食堂のざわめきが一瞬聞こえなくなった


「・・・・・・」


言葉が出てこない・・・・
なんて言ったらいいの?
クラスの女子に無視されてる、いじめられてるっていうの?
大和君に言って何とかなる?頼ってもいいの?
ぐるぐる色々なことを思っていると突然誰かの声が響いてきた


『おい、聞こえるか』
『・・・・・・?!』


頭の中に大和君の声が響き渡る
これって一体・・・・


『竜族の番は念話が使える』
『ね・・・・・念話・・・・あっ、あれ?』
『番が見つかると念話が可能になるがそれには条件がある』
『条件・・・・?』
『お互いの気持ちが通じあい愛し合っていること』



えっ・・・・・それって



『気持ちが通じあっていればどんなに離れていても念話は可能だ、亡くなった時以外はな』
『これって・・・・・便利ね』
『最初に言うことがそれかよ・・・・これが使えるってことは俺たちは通じ合ってる』


『ひとりで抱え込むな、我慢しないで俺を頼れ』


まず言葉を交わしていないのに意思疎通ができるのが不思議って思った
彼の一言ですうっと気持ちが楽になる
頼っていいんだ・・・・


「昼飯買ってくる」
「う・・・・うん」


柔らかい笑みを浮かべると席を立ち大和君はお昼ご飯を買いにいった
あたしはおばあちゃんにお弁当作ってもらうから買いにいかないけど、大和君遠慮していつも学食のランチ
今度こっそり大和君のお弁当あたしが作っちゃおうかな
なんて思っていてあたしもぼーっとしてたんだと思う
目の前のあたしのお弁当がいつの間にかすうっと無くなったかと思うと物凄い音を立ててあっという間に床にぶちまけられる
すれ違いざま誰かの鼻で笑うような声が耳に響いた
きつい香水の匂いがあたしの鼻を掠めていく
おばあちゃんが朝早く起きて作ってくれたのに・・・・!
あたしはただ悔しくて怒りのまま立ち上がるとさっきすれ違った彼女の腕を掴んでいた



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