舞台の上で輝いて

「そんな風に思ってくれていたなんて、ありがとうございます。
実は私、ATCバレエコンクールの半年前位に拓也さんの舞台を観に行って、感動して、心が震えて。それまでもバレエは好きだったんですけど、あの舞台を観てから私の気持ちが変わったというか定まったというか。
絶対に拓也さんと同じ舞台に立ちたいと。その為にはどんな努力も惜しまないと。
拓也さんの舞台を観た次の日からプロのバレエダンサーを目指して。
私の変化を見た先生がコンクールに出ることを勧めてくれて、本気になってからまだ半年であるにも関わらずにATCバレエコンクールにエントリーしたんです。私にとって初めてのコンクールでした。
自分の実力がどの位か評価してもらって、それを基に自分に何が足りないのか分かると思ったので。
バレエ団も拓也さんがいるから東条バレエカンパニーを受けたんです。
合格した時は本当に嬉しかったです。
これでスタートラインに立てたと思って。
でも、入団したら、プリンシパルの拓也さんは雲の上の存在で、本当に朝と帰りの挨拶をする事しか接点なくて。
それでも、同じクラスレッスンを受けられるのは幸せで、勉強にもなりましたし。
群舞で舞台に立った時はプリンシパルで主演を踊る拓也さんと、これでも同じ舞台に立てたんだから夢は叶ったかな?と思ったんですけど、やっぱりそうじゃなくて、一緒に舞台の中央に立ちたいなと思って。
その為にはこれまで以上に努力しなくてはと思って、努力してきたんです。
そうしたら芸術監督さんが認めてくれてこの様なチャンスを与えてくれて、こんな機会はもう永遠にないかもしれないから一期一会の舞台に全てを捧げようと思いました。
ずっと拓也さんの事が好きでしたが、口にする事はないと思ってたので、その好きって気持ちをオデットに表してもらいました。オデットならジークフリート王子が好きというのは当然なので。」
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