赤い糸~For you~
「志帆ぉ。良かったじゃん!」



教室に着いたら美仔が真っ先に言ってくれた。



『美仔!ありがとう。美仔が相席お願いしなかったら無理だったよ…』



嬉しすぎて涙が流れる。



片想いしてから初めての嬉し泣き。



「志帆は泣き虫だねぇー」



そう言いながら美仔はハンカチを貸してくれた。



美仔がいないと駄目だなーっと実感する。



『美仔、本当にありがとう。』



「うん。」



涙も止まり、また美仔と笑いあった。



「志帆に言わないといけないことがあるんだー」



『何?』



「私…斎藤先輩が好きっ」



ビックリして口が開きっぱなしだと、美仔に笑われた。



『そっか!一緒に頑張ろうね?』



「うん!」



『バスケの試合…今週の日曜日だねー。』



これから二人での会話が今まで以上に楽しくなる。



私たちの共通点、



二人とも片想い中と言うこと。



その相手がバスケ部と言うこと。



これから、美仔もいろいろ辛いこととかで悩むかもしれないから…



今まで支えてもらった分、これからは美仔を支えたいと思った。




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