きらきら
せいはそのままあたしに笑顔を見せ、

自分の席へ戻っていった。


あたしはせいの手が置かれてた頭を押さえながら席についた。


するとさっきまで前を向いてた3人は、いつのまにかあたしの方を向いてニヤニヤ。

「なに?!」


あたしはわけがわからず聞く。


「べっつに~」

と、明らかに何かありそうな返事。


「気になるって~もう、何?」


「だって、ねぇ?」


「そうだよ~!!」


あたしは本当に何がなんだか分からない…


「付き合ってる、でしょ?」

さとの一言。


まだあたしとせいの事疑ってる?


「本当ないよ?幼なじみなんだって」

「そうかな~」

「そうだよ、あたしは…」


あたしは…何を言いかけたんだろう。

あたしは…何を口走りそうになったんだろう。



「何だよ?」

「何でもないや~」


あたしは笑ってごまかした。


ばかだなぁ、何を言おうとしてんのあたし。


明らかに不自然なあたし。

だけど3人はあたしに気をつかってか、話を変えてくれた。


こういうのって、いいな。

あたしは仲いい友達とはみんな学校離れたから、

こんな風に接してくれる3人がすごく大切に思えて。


そうやって、あたしはこの3人と一緒にいる時間が増えた。


行き帰りだけ、せいと一緒。

何かすごく寂しい気がした…
< 6 / 12 >

この作品をシェア

pagetop