ループ5回目。今度こそ死にたくないので婚約破棄を持ちかけたはずが、前世で私を殺した陛下が溺愛してくるのですが
金属加工技術を他国であるラフィエ国に伝えることは一見すると国益を損なうようにも思えるが、その材料となる鉱石はダナース国から購入しないとならない。さらに、生産量に応じて技術使用のライセンス料、即ち対価をもらうため、結果的にダナース国が潤うのだ。
「しかし、あなたには本当に驚かされる。どこからそんな知識やアイデアが?」
「本で読んだり、単に思いついたりですわ」
本で読んで知った情報もあるのは事実だが、ほとんどは過去のループで得た知識だった。けれど、それを言うことはできないのでシャルロットは曖昧にいつも『本を読んで』と答えている。
「ふむ」
エディロンは顎に手を当てると、少し考えるような仕草をしてからシャルロットを見る。
「シャルロット。あなたは俺に秘密にしていることがあるのではないか?」
「え?」
金色の瞳でまっすぐに見つめられ、シャルロットはドキッとした。
「しかし、あなたには本当に驚かされる。どこからそんな知識やアイデアが?」
「本で読んだり、単に思いついたりですわ」
本で読んで知った情報もあるのは事実だが、ほとんどは過去のループで得た知識だった。けれど、それを言うことはできないのでシャルロットは曖昧にいつも『本を読んで』と答えている。
「ふむ」
エディロンは顎に手を当てると、少し考えるような仕草をしてからシャルロットを見る。
「シャルロット。あなたは俺に秘密にしていることがあるのではないか?」
「え?」
金色の瞳でまっすぐに見つめられ、シャルロットはドキッとした。