天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!2
 ただ、いつも父とふたりで過ごしていた時間はことごとく国王一家のために使わなければならなかった。

 国王一家は別館に、父とミリエラは本館に引き上げたあとも、父は翌日の日程を確認したり、手はずに抜けがないかを確認したりで忙しかったので、二人でのんびり過ごす時間は取れなかったのである。

「……あのね、パパ」

 二人の時間をとることができるのだから、善は急げである。父の膝の上に座ったミリエラは、単刀直入に切り出した。

「あのね、パパ。ミリィ髪をくるってさせる道具を作りたいの」
「髪を、くるっ……」

 さすがの父も、女性の美容にまではさほど詳しくないようで怪訝な顔をしている。

 ミリエラは、女性が髪をカールさせる時、使っているコテについて説明した。高温で一気に熱を加えるために、髪が傷みやすいということも。

「それでね、こうやって髪をくるって巻いて、固定しておくの──外したら、綺麗にカールしていて」

 机の上にあった紙を引き寄せ、絵を描いて説明するも、今ひとつ伝わっていないようだ。

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