天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!2
「錬金術事典持ってきたよ。この中に使えるものがあればいいんだけど……」

 書棚から錬金術事典を引っ張り出したミリエラも、ふたりの向かい側に座った。ディートハルトはミリエラと並ぶ位置に移動してきて、ページに視線を向けたけれど、カークはすぐに目をそらしてしまった。

「字がちっちゃいから、俺には無理だな!」
「大丈夫、ミリィが読むから!」

 以前とは違い、カークも自分が仲間外れにされているとは思わないようだ。こうして、同じ空間にいるだけで十分なのかも。

「うーん……」
「ミリエラよ、我に聞けばよいのではないか?」
「そうなんだけど、最初からエリアスに頼るって言うのも違う気がする……」

 ぱたり、とエリアスの尾が床に落ちた。ミリエラの今の発言は、そんなにもショックだっただろうか。

 空気を圧縮するのに向いているもの。もしくは、投石器のように使えるもの。

 真上に打ち上げるのだから、やはり筒に入れて打ち上げ方向を決められるものがいいような気がする。

「バクハツノキの魔石とかどうだろ……」

 ぴっとミリエラの指先が押さえたのは、植物型の魔物であるバクハツノキの魔石であった。

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