天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!2
「三秒で足りるかな……?」
「とりあえず、打ち上げてみようぜ!」

 いきなり、実践しようとしているカークがちょっと怖い。その前に、考えなければならないことがたくさんあるのだ。

(空気砲みたいなものがあればいいんだけど……)

 最初から自分で開発する必要もないのだ。既存の技術があれば、それを利用すればいい。

 まずは、花火筒の開発だ。

『また、面白そうなことをしているな』

 そう話しかけてきたのは、エリアスだった。

「エリアス、来る?」

『もちろん、我を呼べ』

 ふわりと現れたエリアスは、ミリエラ専用スペースの端に陣取った。

「わあい、エリアス! ブラッシングするか?」
「そのもてなしはあとでよい。面白いものを作るのだろう?」

 カークが両手を上げて近づいたけれど、エリアスはカークをそっと鼻先で押しやった。けれど、カークはめげない。床の上に丸くなったエリアスに思いきり寄りかかる。

「ミリィが、ライナスを歓迎するためのものを用意してくれるんだって」

 ディートハルトも、この隙を逃さない。エリアスの側に近づき、遠慮なく寄りかかる。

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