カモフラ婚~CEOは溺愛したくてたまらない~
私だって、由華の相手が月城様じゃなかったら絶っ対認めてなかったわ。でもしょうがないじゃない。私は見ちゃってたんだもの。新婦そっちのけで由華を本気で想ってる姿を」
衣装合わせの時も、当日のことも、一連の流れを把握してくれている杏には、どうやら蒼空の本当の気持ちが私よりも先に伝わっていたようだ。
「それに、今日の由華の表情を見て確信したの」
「なにを?」
「あんなに突然だったのに、月城様と結婚したこと、後悔してないんだなって」
確かに慌てふためき戸惑いはしたけれど、こうなったことに後悔なんてしていない。
それは私が一番驚いていることでもあった。
「なんであんなことしたのかって少しでも由華が後悔しているなら話は別だけど、今日一日見てても、全くそんなふうに感じなかったもの。逆になんだか、なるようになったのかなぁって気さえしてる」
「うん。私もなんだかそう感じてる。無理に結婚させられた感じゃなくて、あるべきところに納まった感があるのよね。蒼空のことなんて再会するまで本当に忘れてたっていうのに、今は昔からこうなることが決まってた、みたいな感覚なの」
「運命みたいに?」
杏はからかうように笑ったけれど、その『運命』という言葉に、私は妙に納得させられた。
そうか。
私の初恋の相手は蒼空で、蒼空の初恋の相手も私だった。
一度は離れてしまったけど、私達は再び出会って結ばれる運命だったってことなんだ。
これはおとぎ話でもないし、情熱的な大人の恋愛を介して結婚した二人じゃないけれど、私達にとっては最初から決まっていた運命の再会で、運命の結婚だったのかもしれない。
衣装合わせの時も、当日のことも、一連の流れを把握してくれている杏には、どうやら蒼空の本当の気持ちが私よりも先に伝わっていたようだ。
「それに、今日の由華の表情を見て確信したの」
「なにを?」
「あんなに突然だったのに、月城様と結婚したこと、後悔してないんだなって」
確かに慌てふためき戸惑いはしたけれど、こうなったことに後悔なんてしていない。
それは私が一番驚いていることでもあった。
「なんであんなことしたのかって少しでも由華が後悔しているなら話は別だけど、今日一日見てても、全くそんなふうに感じなかったもの。逆になんだか、なるようになったのかなぁって気さえしてる」
「うん。私もなんだかそう感じてる。無理に結婚させられた感じゃなくて、あるべきところに納まった感があるのよね。蒼空のことなんて再会するまで本当に忘れてたっていうのに、今は昔からこうなることが決まってた、みたいな感覚なの」
「運命みたいに?」
杏はからかうように笑ったけれど、その『運命』という言葉に、私は妙に納得させられた。
そうか。
私の初恋の相手は蒼空で、蒼空の初恋の相手も私だった。
一度は離れてしまったけど、私達は再び出会って結ばれる運命だったってことなんだ。
これはおとぎ話でもないし、情熱的な大人の恋愛を介して結婚した二人じゃないけれど、私達にとっては最初から決まっていた運命の再会で、運命の結婚だったのかもしれない。