"密"な契約は"蜜"な束縛へと変化する
樋口さんはため息をつき、「ご両親とよく相談して、学校に届けを出して下さい。ここでバイトをしている事は学校には内緒にしておきますが、私以外の先生に見つかった場合は対処出来ませんからね。特別な事情があってバイトし……」とまで言った時、彼女は「分かった、分かった!……てゆーか、ひぐっちゃんはデートなの?」と私をチラチラと横目で見ながらニンマリしながら聞いてきた。
反省していないみたいだけれど? それに樋口さんは生徒から"ひぐっちゃん"と呼ばれているなんて。まるで友達みたいだなぁ。
「坂口さんには私のプライベートは関係ありません。とにかく、こちらを会計して下さい!」
「ひぐっちゃん、赤くなってる。カワイー!」
店内にはたまたまなのか、他の店員もお客さんも居なくて、私達三人だけだった。
「ひぐっちゃんがバイトの事を黙っててくれるから、私もデートの事は黙ってるからね。綺麗な彼女さんだね」
彼女は淡々と会計を済ませ、桜のモチーフのイヤリングをショップオリジナルの小さな水色の紙袋に入れて樋口さんに手渡した。
樋口さんは受け取ると、「坂口さん、この方は坂口さんも好きだと言っていた絵画の制作者です。真剣に美大を受けるならば、バイトをしてないで美術展の作品を仕上げたり、勉強も進めた方が良いですよ」と彼女に向かって発言する。
彼女はムッとしたような表情を浮かべて、唇をキュッと噛んだ。表情を観察してみると、彼女はムッとしたのではなく、涙を堪えて唇を噛んでいた事に気付く。
彼女は彼女の事情があるのかもしれない。
反省していないみたいだけれど? それに樋口さんは生徒から"ひぐっちゃん"と呼ばれているなんて。まるで友達みたいだなぁ。
「坂口さんには私のプライベートは関係ありません。とにかく、こちらを会計して下さい!」
「ひぐっちゃん、赤くなってる。カワイー!」
店内にはたまたまなのか、他の店員もお客さんも居なくて、私達三人だけだった。
「ひぐっちゃんがバイトの事を黙っててくれるから、私もデートの事は黙ってるからね。綺麗な彼女さんだね」
彼女は淡々と会計を済ませ、桜のモチーフのイヤリングをショップオリジナルの小さな水色の紙袋に入れて樋口さんに手渡した。
樋口さんは受け取ると、「坂口さん、この方は坂口さんも好きだと言っていた絵画の制作者です。真剣に美大を受けるならば、バイトをしてないで美術展の作品を仕上げたり、勉強も進めた方が良いですよ」と彼女に向かって発言する。
彼女はムッとしたような表情を浮かべて、唇をキュッと噛んだ。表情を観察してみると、彼女はムッとしたのではなく、涙を堪えて唇を噛んでいた事に気付く。
彼女は彼女の事情があるのかもしれない。