婚約破棄から始まる恋2~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています

「ええ、これはね、レイ様からの贈り物なのよ。今日、頂いたの」

 レイ様を思い浮かべると自然と顔が緩み幸せな気持ちになる。
 例え嘘だとしても。

 指輪をはめた指を掲げて光の反射で輝くアメジストにうっとりする。レイ様からもらったのだと強く自分に言い聞かせる。
 レイ様。レイニー殿下と呼ぶよりずっと親密さを演出できるものね。

「まあ、そうだったのですね」

 エマは大きく目を見開いて喜色の色を浮かべて両手を頬に当てている。そして、アメジストの指輪をしげしげと見つめ、ほぅと感嘆の息を漏らした。

「レイ様はとても優しくてわたくしを大事にしてくださるのよ」

 指輪を撫でながらレイニー殿下の話をする。

 
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