婚約破棄から始まる恋2~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています
「フローラもそんな感情を抱くようになるなんて、恋って偉大ね」
感慨深げに感動しきりに胸に両手を当てているわ。
「ちょっと、気になっただけなのよ。それだけよ」
やきもちとかではないわ。先日のことがあったから、ちょっと引っかかっていたのかもしれないわ。
「いいじゃない。フローラの気持ちもわからないでもないから。王子達とは兄妹のようなものだから、何も疚しいことは無いから安心してちょうだい。常に側近達もいるから二人っきりにもならないわ」
「そ、それは、いいのよ。ディアナの自由だわ」
ディアナは幼い頃から王城に通っていたことも両陛下から可愛がられていることも知っているし、レイ様と仲がいいこともわかっているもの。
変に勘ぐって嫌な思いをかけるとこはないものね。私の心が狭いだけよ。