婚約破棄から始まる恋2~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています
「相応しくないと思っているところを具体的に聞いてもいいかしら?」
詳しく聞きたがるディアナ。
胸の内を話すのはつらいけれど、拒否する気にはなれずに訥々と答えました。容姿や性格や傷物だからとずっと言われてきたことを話すとまた涙が零れ落ちて、その度にハンカチで涙を拭いてくれました。
やっと、話し終える頃には気持ちも落ち着いて涙も乾いていました。
「ごめんなさい。ディアナ、迷惑をかけてしまったわ」
泣くつもりはなかったのに、そのせいで気を使わせてしまって申し訳なかったわ。
「わたしのほうこそ、辛いことを話させてしまって悪かったわ。フローラ、ごめんなさいね」
私はフルフルと頭を振りました。
辛かったけれど外に吐き出したことで心が少し軽くなったような気がします。重荷が軽荷になったくらい。