彼がデキ婚するので家出をしたらイケメン上司に拾われました。
「うわー広い」
ぞうのオブジェが出迎える正門を抜けると広さを実感できる。
「遠足で行ったのはもっと小さかった気がする」
「俺は上野だったかな、今は混んでいそうだよな」
案内地図の順路に沿って歩いていくと、昆虫園の先にライオンバスを見つける。
「乗る?」
「乗りたい」
昌希さんが手を差し出したので自分の手を重ねると優しく握りしめてくれて手を繋いで乗り場まで歩いていく。
「いい年して恥ずかしいかも」
「ライオンバス?」
「違う、手を繋いでるとか」
「青春のやり直しをするんだろ」
しばらく並んでからバスに乗り込むとライオンがいるフィールドに入っていく、芝生で寝転んでいるライオンを見ているとサイズ感は違うけどやっぱり猫なのかもと思っているとバスにつけられた餌を食べに来たライオンが目の前に現れた、その迫力に二人で見入った。
「緑が沢山あって、ちょっとしたトレッキングみたい」
「そうだね、ところで売店ってさっき通過した所にしかないのかな」
「どうしたの?」
「食事とかどうしようかと思って」
「おにぎりだけだけど持ってきました」
「さすが、休憩所があったら食べよう」
コアラ館の手前に休憩所を見つけてペットボトルのお茶を購入すると椅子に座っておにぎりを食べる。
「ピクニックみたい、おにぎりしかないけど」
「充分だよ、てか、おかかとチーズってこんなに相性がいいんだな。すごく旨いよ」
「よかった」
「さーて、お次は彩春が楽しみしていたコアラだ」
コアラは木の上でじっとしている。
目立つ鼻を中心に対称にある小さな目、モコモコしてそうなのにつるんとしたおしりがキュートでずっとみていられる。
「ぬいぐるみみたい」
「幸せそうにコアラを見てる彩春をみてるのが楽しいな」
「昌希さんって、恥ずかしい言葉とか平気で言うのね」
「思ったことは口に出さないと伝わらないだろ、だから彩春も一人で考え込んだり、言いたいことを飲み込まずに言葉に出したほうがいい」
「うん」
「さてお次は、ユキヒョウとレッサーパンダを目指して行こうか」
「なんだか冒険者にでもなった気分」
昌希さんの隣を歩く。
悠也と別れて昌希さんに拾われてから、私は厄年ではないから天誅殺とか大殺界とかじゃないかと思うほど色々な事があった。
檻の先には岩のようなところを行ったり来たりしているユキヒョウがいる。
「かっこいいというか、綺麗ね」
「やっぱり猫だよな」
「うん、大きくて綺麗な猫」
「彩春は猫派?犬派?」
「昔は戸建に住んでいたから犬を飼いたかった、でも家を手放さないといけなかったから飼わなくて正解だったけど。昌希さんは?」
「俺は猫かな、父親が転勤族でなんとなく落ち着かなかったから何かを飼うには最後まで責任を全うできる自信が無いからって母親が禁止してたんだけど、その母親が子供二人を置いて父親に着いて行ったから母親の言葉は正しかったんだろうね」
仲のいい夫婦なのね。
うちとは大違いだ。
レッサーパンダがアクティブに動き回っている。
「可愛い」
「もともとパンダはレッサーパンダのことでジャイアントパンダが発見されて小さいパンダという名前になったらしい」
「へー詳しいのね」
「さっき調べた」
ふははは
思わず笑ってしまった。
かなり広い園内を歩いてすっかり足が痛くなりシャトルバスを見つけて乗り込んだ。
「普段の運動不足が祟ったぁ」
「お姫様抱っこでもしようか」
「結構です、それにギフトショップを物色する体力は残しているし」
「残念」
シャトルバスはゆっくりと進んでいくため、景色も堪能して疲れた足の回復も少しできた。
ぞうのオブジェが出迎える正門を抜けると広さを実感できる。
「遠足で行ったのはもっと小さかった気がする」
「俺は上野だったかな、今は混んでいそうだよな」
案内地図の順路に沿って歩いていくと、昆虫園の先にライオンバスを見つける。
「乗る?」
「乗りたい」
昌希さんが手を差し出したので自分の手を重ねると優しく握りしめてくれて手を繋いで乗り場まで歩いていく。
「いい年して恥ずかしいかも」
「ライオンバス?」
「違う、手を繋いでるとか」
「青春のやり直しをするんだろ」
しばらく並んでからバスに乗り込むとライオンがいるフィールドに入っていく、芝生で寝転んでいるライオンを見ているとサイズ感は違うけどやっぱり猫なのかもと思っているとバスにつけられた餌を食べに来たライオンが目の前に現れた、その迫力に二人で見入った。
「緑が沢山あって、ちょっとしたトレッキングみたい」
「そうだね、ところで売店ってさっき通過した所にしかないのかな」
「どうしたの?」
「食事とかどうしようかと思って」
「おにぎりだけだけど持ってきました」
「さすが、休憩所があったら食べよう」
コアラ館の手前に休憩所を見つけてペットボトルのお茶を購入すると椅子に座っておにぎりを食べる。
「ピクニックみたい、おにぎりしかないけど」
「充分だよ、てか、おかかとチーズってこんなに相性がいいんだな。すごく旨いよ」
「よかった」
「さーて、お次は彩春が楽しみしていたコアラだ」
コアラは木の上でじっとしている。
目立つ鼻を中心に対称にある小さな目、モコモコしてそうなのにつるんとしたおしりがキュートでずっとみていられる。
「ぬいぐるみみたい」
「幸せそうにコアラを見てる彩春をみてるのが楽しいな」
「昌希さんって、恥ずかしい言葉とか平気で言うのね」
「思ったことは口に出さないと伝わらないだろ、だから彩春も一人で考え込んだり、言いたいことを飲み込まずに言葉に出したほうがいい」
「うん」
「さてお次は、ユキヒョウとレッサーパンダを目指して行こうか」
「なんだか冒険者にでもなった気分」
昌希さんの隣を歩く。
悠也と別れて昌希さんに拾われてから、私は厄年ではないから天誅殺とか大殺界とかじゃないかと思うほど色々な事があった。
檻の先には岩のようなところを行ったり来たりしているユキヒョウがいる。
「かっこいいというか、綺麗ね」
「やっぱり猫だよな」
「うん、大きくて綺麗な猫」
「彩春は猫派?犬派?」
「昔は戸建に住んでいたから犬を飼いたかった、でも家を手放さないといけなかったから飼わなくて正解だったけど。昌希さんは?」
「俺は猫かな、父親が転勤族でなんとなく落ち着かなかったから何かを飼うには最後まで責任を全うできる自信が無いからって母親が禁止してたんだけど、その母親が子供二人を置いて父親に着いて行ったから母親の言葉は正しかったんだろうね」
仲のいい夫婦なのね。
うちとは大違いだ。
レッサーパンダがアクティブに動き回っている。
「可愛い」
「もともとパンダはレッサーパンダのことでジャイアントパンダが発見されて小さいパンダという名前になったらしい」
「へー詳しいのね」
「さっき調べた」
ふははは
思わず笑ってしまった。
かなり広い園内を歩いてすっかり足が痛くなりシャトルバスを見つけて乗り込んだ。
「普段の運動不足が祟ったぁ」
「お姫様抱っこでもしようか」
「結構です、それにギフトショップを物色する体力は残しているし」
「残念」
シャトルバスはゆっくりと進んでいくため、景色も堪能して疲れた足の回復も少しできた。