君と過ごした最高な日ー残り1ヶ月の恋ー
淋の頭ポン
クラスマッチどころか、私は彪斗さんで頭がいっぱいな出来事があった。
体育祭が終わったその次の日くらいから私に話しかけるようになった。
今日なんて……
私のクラスまで来て、私を呼ぶし。
「知里ちゃん」
私は、肩を跳ねた。
私は気が気じゃないちゃありゃーしない。
疲れ果てて、私はみみちゃんと一瞬に教室に居た。
クラスマッチは、もちろん出ていない。
そんなところじゃないんだって!
「あ〜〜〜」
「大丈夫?」
「あの先輩は、なに!」
「噂で聞いたんだけど、あの先輩……好きな女子にはしつこく付きまとうって有名らしい」
「え!そうなの?!」
「目、付けられ……ちゃったね(苦笑)」
「どうすればいいの」
「どうするか、二股かけちゃう?」
「そんなことしたくない!うぅ(´;ω;`)」
「だよねー」
「断るしかないね」
「無理だよ」
そう、みみちゃんに相談していた時、淋と明が入ってきた。
「淋、知里を助けてあげて?」
「言われなくとも」
淋は、私の頭をポンと優しく撫でた。
最近、……心地がいいんだよね。
淋の頭ポン。
「あ、いたいた」
げ!
見つかった……
「知里ちゃん、来て?」
「先輩」
淋が、彪斗さんを止めた。
「あ”ぁ”」
「?!」
彪斗さんは、淋に向かって声のトーンを低くした。
その場に居た誰もが氷ついたと思う……。
「知里ちゃん」
声が戻っていた。
私は、彪斗さんに連れてかれ教室を後にした。
着いた場所。
誰もいない所の空き教室。
「決めてくれた?」
「決められません」
「これでも?」
彪斗さんは、私に近づいてきた。
そして、首筋にキスを落とした。
「……/////」
彪斗……先輩。ずるすぎますよ?
淋より甘いキスだった。
「これでも、あの子がいいの?」
「……」
「俺にしちゃいなよ」
「……すぐには、別れられません」
「そう……だよね。俺もうすぐで卒業だから……寂しいよね」
彪斗……先輩は、寂しい顔をした。
「彪斗……さん。……友達なら、いいですよ?」
「ほんとに!」
さっきの寂しい顔が嘘みたいに笑顔になった。
この時から、廊下で会う度に彪斗先輩を目で追うようになった。
でも、好きな気持ちは変わらない。
私は、彪斗先輩より淋が好きだから。
「ごめんね?彪斗先輩」と、心の中で伝えた。
そして、彪斗先輩は、高校を卒業してた。
最後にお別れの手の甲にキスを落とされて。
それからというもの、悩む日は無くなったのだった。