君と過ごした最高な日ー残り1ヶ月の恋ー
早瀬彪斗side



俺は、ここの生徒会長、早瀬彪斗だ。


今年の新入生は、誰しも特徴のある生徒ばかり。


2年生、3年生、前には新1年生が並ぶ。

そして、式が始まった_______



「えー、ゴホン。我が校に入学したことを心より嬉しく思います。
これからの、学校生活を楽しんでください」



「続きまして、校長先生からのお言葉」




「皆さん、入学おめでとうございます!
ここでの3年間を共に過ごしていきましょう。校長先生からは、以上です」


「続きまして、生徒会長からの挨拶」

俺の出番がきた。

ステージ上に登る階段を上り教壇の上に立つ。


「新1年生の皆さん。入学おめでとうございます。生徒代表として嬉しく思います。
これからの学校生活を楽しんで行きましょうね。俺からは、以上です」

教壇を後にする時ふと、水色の髪の生徒を見た。

(うわっ、何この美人)

それからの俺は、新1年生の中に居る水色の髪をした生徒が気になって仕方がなかった。


体育祭の時。

「宣誓。清々堂々と戦うことをここに誓います」

俺の宣誓で体育祭が始まった。


クラス対抗の戦いが始まり、何時間か経つ。



俺は、水色の髪の生徒を探す。

……居た。


俺はその子に近寄った。

もう、調べてある。

「1年C組の晴風、知里さん?だよね」

「は、はい」

「ちょっと、来て貰えないかな?」

「え」

俺は、知里ちゃんの隣に居た子に話しかけた。

「ちょっと、この子借りるね?」

再び俺は、言う。

「いいよね?」


みみは、頷く。

その子のことも調べはついている。


俺は知里ちゃんを連れて、体育館を後にし誰もいない体育館の裏庭に行く。



「あの、先輩」

「なんで、呼び出したのか知りたいでしょ」

「はい」

「気になったから」

「へ?」

「知里ちゃんのこと、入学式の時に見てた」

「へ?!」

「あのさ、」

「はい!」

「俺と付き合ってよ」

「……?!」

「まさか……もう、居るとか」

「……はい」

「残念(´・ω・`)……とでも、言うかと思った?そんなことは、しないよ?」

俺は、知里ちゃんと向かい合わせになる。

「俺が、奪うから」

そう言った。

「あ、俺の名前。3年C組、早瀬彪斗(はやせ あやと)覚えてね?」

「早瀬……先輩」

「彪斗でいいよ」

「彪斗……先輩」

「先輩いらない」

「彪斗……さん」

「それでもいいや。おや?」


誰かがこっちを見ている。

知里ちゃんの彼氏さんかな?

怖い顔で俺を見ているソイツ。


「じゃあ、」

俺は、知里ちゃんの肩を叩いてソイツが居る方に歩いていった。




「お前が、彼氏?」

声のトーンを低くする。

俺は、負けじとソイツを睨む。

「それが、なんですか」

「知里ちゃん、俺が堕とすから。覚悟しとけ」


俺そうソイツに告げ去った。



俺は、体育館に戻り無事体育祭の幕を閉じた。


そして、次の日。

俺はしつこい程に知里ちゃんのクラスに行って知里ちゃんに話しかけた。



クラスマッチの日。

知里ちゃんは、参加しなかった。

C組は、参加自由だからね。


俺は、休憩を挟んで知里ちゃんが居る教室へと足を進めた。


そこには、知里ちゃんを囲んでる人たちが居た。

知里ちゃんの友達だろ。

ソイツも居た。


何を話してんだろ?まぁ、いいや。




「あ、いたいた」

わざと声を出す。

そこにいた人達は、俺を見る。


「知里ちゃん、来て?」

「先輩」

ソイツは、俺を止めた。

「あ”ぁ”」

「?!」



その場に居た誰もが氷つく。

これが、本心。


「知里ちゃん」



俺は、知里ちゃんを連れて教室を後にした。


着いた場所は、空き教室。



「決めてくれた?」

「決められません」

「これでも?」

俺は、知里ちゃんに近づく。

首筋にキスを落とした。

「……/////」

顔赤、可愛い……/////

「これでも、あの子がいいの?」

「……」

「俺にしちゃいなよ」

「……すぐには、別れられません」

「そう……だよね。俺もうすぐで卒業だから……寂しいよね」

俺は、寂しい顔してみせた。

「彪斗……さん。……友達なら、いいですよ?」

「ほんとに!」


その時は、それで済ませた。








3度目の春が来て、俺は卒業した。


最後に、知里ちゃんの手の甲にキスを落として。


知里ちゃんが、2年に上がって、文化祭の時にまた、来よう。


このことは、内緒。



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