君と過ごした最高な日ー残り1ヶ月の恋ー

残り1年



それから、3年が経った頃。

私達は3年生に上がった。


このクラスで勉強をしたりするのはこれで最後。

思う存分、楽しむぞ!




「知里ー」

「次の授業なにー」

「英語だよー」

「英語かー……授業終わったら、カフェ行こ!」

「なぜに?!」

「頑張ったご褒美」

「あー、なるほどね〜」


ここの学校は、1時限目を終えて遊びに行ってもいいことになっている。

C組だけ。



「俺達も一緒に行ってもいい?!」

「もちろん!」

「やった!」

「じゃあ、4人だね!」


授業が終わった楽しみが増えた♪



そう言えば……まだ、彪斗先輩のラインが残ってたんだっけ。

ふと、思いスマホを見た。

と、そのタイミングで彪斗先輩から、ライン電話が来た。


...♪*゚


「誰から」

「んー……ごめん、授業出れない!」

私は、教室を後にした。

「あ!ちょっと!知里?!」

みみちゃんの声が聞こえたけど、無視。


誰もいない教室。


私は、彪斗先輩の電話に出た。

「もう、話しかけないで!と、言ったはずです」

電話越しの彪斗先輩の声。

『……ごめん』

申し訳ない声が聞こえる。

『俺、女癖悪いんだ』

「……そのために」

『最後まで聞いて……でも、アイツの言葉で目が覚めたんだ』

「……」

『俺が、間違ってた!だから……また、友達からじゃ……ダメかな』

「……」


ガラガラッ!


音のするほうを見る。

「!」

そこには、授業を受けていた淋の姿。

無言で、私に近寄る。

そして、奪われた。スマホを。


「先輩」

『!……淋くん』

「先輩、しつこいですよ?」

『淋くんにも、聞いて欲しい』

「なんですか?」

『淋。俺が間違ってた。』

「……それで?」

『だから、淋くんに1から教えて欲しい』

「何を」

『恋愛』

「それは、自分自身に聞いてください。俺は、そんなことには乗りません。では」

『ちょっ!』


プープープー……


スマホの通話を切って私に渡す。

淋は、私を優しくハグをする。


「!淋……くん?!」

「俺は、知里を誰にも渡さない」

私は、ハグを返す。

「うん……♡」


この後、私と淋は秘密の甘い蜜の時間になった。



まぁ、結局カフェには、行ったけどね。

「みみちゃんは、いちごにしたの?」

「うん!そうだよ!私、いちご好きー。知里は、抹茶なんだね!」

「お茶が、好きだから」

そんな些細な話も終わってしまうのか…

悲しい。

だけど、その1日1日を私は噛みしめていた。



カフェの帰り道。

私と淋は、みみちゃんと明と別れた。


そして、私達は今淋の家に居る。

残りの夜の時間は、甘い蜜の続きをした。



10月。

修学旅行。


修学旅行は、歴史深い場所に行った。



3年間は、あっという間だった。

気づけば、卒業の時期。


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