桜と私と君

「よし、帰るか!美桜の家行っていい?美桜がくれたプレゼント開けたい!」
「うん!帰ろー」

私の家についてお互いプレゼントを開ける。
「わー!すげー、カメラだ!ありがと」
夕桜が喜んでくれて嬉しかった。
私も夕桜がくれたプレゼントを開ける。

中には3つ、大きさの違う袋が入っていた。
1番大きいものから開けてみるとクマのぬいぐるみが2つ入っていた。
男の子と女の子のクマは首に桜のネックレスを下げていた。
「可愛い!!」
思わず声に出すと
「俺と美桜にピッタリだろ」
と夕桜がニヤニヤしていた。

2つ目に大きい袋を開けると沢山のしおりが入っていた。
「美桜、本読むでしょ?だから使ってー!」
「うん!ありがと」
よく見てみると桜の花びらが挟まれていた。
でも全部大きさや色が違っていた。
「あ、気づいた??色んなとこで桜の花びら集めたんだ!」
私のためにこんなに沢山の桜の花びらを集めてくれたのだ。
すごく嬉しかった。

最後の袋を開けると1冊の本が入っていた。
綺麗な桜の下で男女が並んでいる表紙だった。
タイトルは
『桜と僕と君』
私と夕桜に似ていた。
「これ、私たちに似てるね」
すると夕桜から衝撃の一言が帰ってきた。
「そうだよ?俺が書いたんだもん。作者見てよ」

驚いて作者を見ると『夕桜』と書いてあった。
「え、なんで、、、」
言葉を失っていると
「美桜がこの間自分で小説書くって言ってたから俺も書いてみたんだ。
表紙とか印刷とか知り合いにしてもらって世界に1冊しかない本。
美桜に読んで欲しい。」
と夕桜が説明してくれた。

「ありがとう、めっちゃ嬉しい!
読ませてもらうね」
すると夕桜が急に真剣な顔をして言った。
「てか、俺の親からはOK貰ってるんだけど、今日から同居したい」
「え、私は大丈夫だけど、、、」
すると夕桜がニコッと笑って
「じゃあ荷物持ってくる!夜ご飯たべを終わったら来るね!」
と自分の家に帰って行った。
その間に私は夕桜から貰った桜の花束を綺麗に飾った。
そして本を開く。
1ページ目には

『嘘みたいなホントの話。桜に祈り続けたある男の子の話』

と書いてあった。
そのまま読み進めると私たちの高校生活のことが書いてあって後半からは卒業までのこの1ヶ月の事を書いていた。
この1ヶ月の夕桜目線の話だった。
夕桜はずっと私のことを思ってくれていた。
本の最後のページには
『君の物語も知りたい』
と書いてあった。
私はスマホでメモアプリを開いた。
最近、1ヶ月間のことを小説にしていたのだ。

タイトルは

『桜と私と君』

夕桜がくれた本とすごく似ていた。
そんなことを考えながら夜ご飯を食べていると
「ただいまー」
夕桜の元気な声が聞こえてきた。
夕桜が2階に上がってきた。
「あ、まだご飯中だった??ごめん」
「気にしないで大丈夫!!夕桜がくれた本読んでてさ。
あ、そういえば私も読んで欲しいのがあって」

私は夕桜にスマホを渡した。
「え、タイトルめっちゃ似てるー!運命だ!」
と夕桜が目を輝かせた。
「良かったら読んで」
私がそういうと夕桜は頷いた。
私はその間にご飯を食べ終えてお皿洗いも終わらせた。
「美桜、こんなこと考えてたんだ、
キュンキュンしてくれて嬉しいよ」
読み終わった夕桜が笑顔でそういった。


これから夕桜と一緒に暮らすんだ。
そう考えただけでワクワクした。


夕桜と一緒に住み始めて4年たった。
桜を見に散歩に出かけた時
「美桜のこと一生幸せにします、結婚してください!」
と夕桜にプロポーズされた。
もちろんOKして結婚することになった。
結婚式は桜をイメージしてもらい、
私にとって最高な結婚式になった。
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