秘密の恋はじめませんか？

side 優雅
｢おい ゆーが！そろそろ起きろよ｣
そう声をかけるのはリーダーの和希。

俺は土谷優雅。国民的アイドルグループとよばれるsunshineのメンバーだ。

ドラマの撮影にテレビ番組の収録、雑誌の撮影。
休みもあまりなく働き続け、寝不足が続いているため楽屋では寝ていることがほとんどだ。

俺がsunshineのメンバーとして活動し始めたのは16歳の時だった。俺は最年少でリーダーの和希が23歳、メンバー全員で5人いる中で1番歳の近い律が18歳だった。
デビュー当時はテレビには全然出れなくて先輩グループのバックに出させてもらったり、地方のイベント会場をを回ったりして1年ほど経ってから徐々にドラマなどの仕事を貰えるようになった。
最近では国民的アイドルと呼ばれるまでに成長した。

｢ゆーが！収録間に合わなくなるだろ！起きろー｣

｢和希さん準備まだ終わってませんよね？優雅1回寝ちゃうとなかなか起きないから、あとは僕に任せてください｣

｢律ありがとな。俺準備して先行ってるわ！｣

和希が準備に行くのを見届けてから律は優雅に声をかける

｢優雅、収録始まるぞ｣

｢ん…律 今何時？｣

｢10時半。｣

｢ほんとだ…準備するか…｣

律は2歳上の先輩だけど兄のようであり親友のような存在だ。だから律には敬語を使わない。

｢うわ、寝癖ついてんじゃん｣

｢…どこ？｣

｢ここ。ソファーでなんか寝てるから｣
そう言いながらヘアセットを手伝ってくれる律。

｢最近寝る時間もなくてさ、セリフ覚えてたら朝になってるんだよね｣

｢そりゃあ疲れるよな。無理すんなよ…これでよし！｣

｢ありがと。律｣

｢和希さんたち待ってるから 早く行くぞ！｣

｢ん。｣

2人は急いでスタジオに向かった