リスタート〜さよなら、私の初恋〜
君の言葉
「うっ……ぁ……」

家に帰ってからベットに潜り、声を潜めて泣いた。なんで、なんで瞬はあんな子と付き合ってるの。たしかに可愛いし優しいって有名だけど……。私にあんなこと言う性格悪い子が瞬の彼女だとか、信じられないよ。

「しゅんの、ばかぁぁ」

悲しさはいつの間にか怒りに変わり、枕を手で殴った。瞬のばかばかばか。

ピルルルル

突然、床に投げ捨てていたスマホが鳴った。誰だろう、こんな時に。涙を拭ってスマホを手に取る。

『桐沢 瞬』

携帯に表示されたその名前に、心臓がはねた。なんで、なんで瞬が。驚きすぎて電話がなり止むまで放置していると、今度はLINEが届いた。

『大丈夫?』
『心配だから電話でて』

こんなにシンプルな文章なのに、瞬からだと泣きそうになるのはなんでだろう。瞬、ごめんね。こんな性格悪い女で。

ピルルルル

またも、電話が鳴る。私は、覚悟を決めて応答ボタンを押した。

「もし、もし」

声が、震える。
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