エリート極上男に堅物女で有名な私が何故か執着されています【完】  ~続編更新中~

夏の終わり

茹だるような暑さが続く夏休み。
わざわざ、こんなところにいて頭がおかしくなることもない。

私は彼に会いに行くべく、羽田空港からミヲ君がいる北海道の道東の小さな空港へと向かう飛行機に乗り込んだ。

本州から大地がとぎれ海峡を越えた先に、北海道の地が見えてくるとあちこちから歓声が上がっていた。

飛行機が降下し始めて旋回し始めると緑の大地が続く。

人が住んでいるよね?って不安になるくらい畑のような模様しか見えない。


「え?さむい?」

降りてはじめて思ったこと。
北海道に初めて来るわけじゃないけど、夏なのだからもっと気温が高いと思ったのにまさかの20度割れ。

そういえば、札幌近郊はよく来たことがあったけどこちら側は初めてかも。

こんなにも気温差があるだなんて。

持ってきた服はそんな気温を想定していない。

これはその辺から用意し直さないと。
幸いバスでは不便なことも多いとミヲ君に聞いていたのでレンタカーを予約していた。
なので行動は自由にできた。

空港から街まで何キロも走ることになった。

道路が広くて開放的だ。
運転に自信がない私でも余裕がもてる。

この街を逃すと大きなショッピングモールはないらしいので必要そうなものを買い込んだ。

「一時間・・・半」

空港から街までも30分くらいかかったのに、この町からミヲくんがいる村までそんなにかかるんだ・・・。

時間は夏休みいっぱいある。
車だってあるし。

でも、なんだかとんでもない場所へと来てしまったと思ってしまうな。








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