エリート極上男に堅物女で有名な私が何故か執着されています【完】  ~続編更新中~
「やっと着いた・・・」

ミヲ君の話では空港からすぐと聞いていた。

でも実際にはかなり離れているように感じる。

法定速度を厳守する私には周りの人のスピードをみるだけでひやひやものだった。

いつの間にか、後ろに車がいるのをバックミラーで確認するたびに、心臓がきゅってなったし、大きなトレーラーに追い越されるのも怖くて左側によりすぎて草が舞っていた。

噂には聞いていたけど、今日まさに洗礼を受けた。


「大丈夫か?葵」

ミヲ君と待ち合わせしたのはその日の夕食。

地元の居酒屋だった。

「だから迎えに行くって言ったのに」
「だって、お仕事あるでしょ?」
「あるけど、お手伝いさんがいるから大丈夫だって」

お手伝いさんって・・・家政婦的な?
ありえそう。

「車がないと不便だって聞いてたし。何より自分でここまで来たかったの」

ミヲ君は恋人のつもりかもしれないけど、私は彼との結婚まで視野にいれている。
その選択肢の中にここで一緒に暮らすということもあるだろう。

だからこそ、自分でこの土地を感じてみたかった。
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