エリート極上男に堅物女で有名な私が何故か執着されています【完】 ~続編更新中~
見合い地獄
新生活はそれなりに充実していた。
母親から見合いしろ攻撃が予想通りやってきたけど、仕事が忙しいとか思い通りの言い訳が使えて予想通りに回避することができた。
さあ、これから私は仕事人間になって更なるキャリアアップを目指そうか。
職種はすこし変わったけどこの分野を専攻していたこともあってすんなりと受け入れられた。
ただ、実績と経験がない分知らないことも多く、新しく変わった時代へと応用できるようにと就業後の勉強に勤しんでいた。
新しく何かを始めるということは気持ちも落ちつき穏やかになる。
恋なんてほんとに要らないなと思い始めた時、母親が私に泣きついてきた。
「嫌だよお見合いなんて、断ってよ」
「お願い!会うだけでいいから!」
「いやいや、お母さん?冷静になってよ、それって先方にかなり失礼でしょ?」
「ううん、とりあえず会うだけでいいの、それでお祖母ちゃんが満足するのだから」
「え?お祖母ちゃん?」
母親はつい言ってしまったことに後悔していたが、もう言い訳できないと諦めたのか今までのことについて教えてくれた。