エリート極上男に堅物女で有名な私が何故か執着されています【完】 ~続編更新中~
何度目の見合いになるだろうか?
そろそろ10回目に到達するかもしれない。
その時の相手は大手電機企業に勤める男性だった。
私より少し若くて顔はモテ顔。
なんで見合いなんかするのだろうと不思議に思ったが、いままで女運が悪く酷い目にあってきたのだそうだ。
だから上司に持ちかけられた見合い話にのってみようと思ったんだそうだ。
それを聞いて申し訳なくなった。
きっと私もその悪女の一人としてこの人の歴史に刻まれてしまうのだろう。
今回も例にもれず嫌々感を出しつつ見合いを続けたが、どういった訳か断られることはなく、その後何度かデートに誘われた。
クラシックが好きみたいで何度か演奏会に誘われて見に行ったりもした。
その他にも映画などにも誘われるようになった。
「一人じゃ中々見に行く勇気がなくて」
というので、少し待てば見い放題に上がりますなどと可愛げないことを言ったら、大音量で臨場感を楽しみたいとのこと。
ああそうかと納得。この人はサウンドスピーカーの開発に携わる人だったことを思い出した。