エリート極上男に堅物女で有名な私が何故か執着されています【完】 ~続編更新中~
「よかったわねえ!プロポーズ受けたんでしょう?いい人そうな方で母さん安心したわ~」
「―――あ、え?」
「すっとぼけちゃってぇ!泣きながらOK出したの知ってるのよ?ああ~これで我が家も安泰だわ~」
「プロポーズ―――受けてないけど?」
「アハハハ、まったまた~、恥ずかし紛れにそんな事言わなくてもいいのよ?結納の日どりはお義母さんが仕切ってくれるそうよ?会社には私から事情を話しておくから気兼ねなくお休みしてちょうだいね」
「いや、だからさ。そんな約束してないってば!」
「―――――ハイハイ、あなたの気恥ずかしさは分かったから」
”照れ隠しはもういい” ”素直になりなさい” ”もう、いい加減怒るよ?”
その後、何度も説明したけどこんな調子で聞き入れてくれなかった。
私の話を聞いてくれないなんて・・・。
この母親はもう自分の母親ではないような気がしてきた。
私の気持ちを一番に考えてくれていた母はもう居ないのかも知れない。