最後の世界が君でよかった
嫌な予感
お風呂から上がると、お母さんは私の夜ご飯を準備してすぐに仕事へ出かけて行った。

「いつも忙しいのに…
 ご飯ぐらい自分でできるのにな
 でも、ありがとう」

いただきますをしてからご飯を食べ始めて5分もしないうちにインターホンが鳴った。

こんな夜遅くに誰だろうと思い、玄関を開けると

「隼翔くん!?」

「夜遅くにごめんね」

訪ねてきたのは翔太のお兄さんだった

「こんな夜遅くにどうしたの?
 あっ、寒いですよね
 散らかってますけど中どうぞ」

「じゃあ、お言葉に甘えて
 お邪魔します」

適当に座っててくださいとお兄さんに告げ、飲み物の準備をする

「麦茶しかなくて
 麦茶でも大丈夫ですか?」

「うん、ありがとう」

「こんな夜遅くに来たってことはなんか用事があったんですよね?」

「あっ、うん」

「今、お母さんいなくて
 私でよければ伝言しておきますよ?」

「おばさんに用があるんじゃなくて、
 楓に用があってきたんだ」

「えっ?
 私ですか?」
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