最後の世界が君でよかった
「うん
 大した話じゃないんだけど、
 翔太には聞かれたくない話だからさ」

「そうなんですね
 どうしました?」

「高校生活あと一ヶ月しかないけど
 翔太のことよろしく頼むな」

「あっ、はい
 私にできることはします」

「ありがとう
 じゃあ、俺帰るね」

「言いたかったことってそれだけですか?」

「翔太のこと知ってる?」

「翔太になんかあったんですか?」

「ううん、なんでもないよ
 じゃあ、俺帰るね」

「わかりました、送りますよ」

「いいよ、すぐそこだし」

「了解です
 わざわざありがとうございました
 気をつけてください」

「うん、夜遅くにごめんね
 ありがとう」

隼翔くんが家に帰った。

なんでわざわざあんなこと言いに来たんだろう?

なんでこの話を翔太に聞かれたくなかったんだろう?

最後の翔太のこと知ってる?ってどうゆうことだろう?

疑問しか出てこない。

モヤモヤする。

こんな気持ちを消すために布団に潜った。

でも、疑問が頭を駆け巡りなかなか寝付けなかった。
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