先輩からの卒業



「じゃあ、撮りますよ。3ー…2ー…1、」

カウントダウンが1になった瞬間、スマホに映る先輩が近づいてきて、頬にそっと先輩の唇が触れた。


「え、」


そんな言葉と同時にカシャとシャッター音がなる。


スマホの画面には驚いたような私の表情と頬にキスを落とす先輩の姿がきっちり保存されていた。

「せ、せせせ先輩!こんなのお兄ちゃんに送れないです」


お兄ちゃんにはお互いの気持ちを確認した日、付き合うことになったことを報告した。

『まじか……おめでとう!』と笑顔で祝福してくれたが、それとこれとは別。

家族にこんな写真送れない。


「じゃあ、それは俺に送って」

「ゔ……わかりました」

「ほら、悟用もう一回撮ろうぜ」

今度は2人、卒業証書を持って“健全”な写真をスマホに収める。

だけど、私の顔は赤く染まったままだった。










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