雨降る日のキセキ
兄貴は無条件に俺に構ってくれる。


母親は俺をのけ者にするけど、兄貴は違う。


俺が母親に好かれないのは、兄貴がいるからだ。


そんな兄貴に優しくされたって良い気分にはならない。


むしろ神経を逆撫でされるような嫌悪感がある。


「…千隼もきっといい選手になるよ。俺はそう信じてる。周りがどう言おうと関係ないよ」


「うるさい!兄貴が悪いんだろ!?兄貴のせいで俺は何をしても褒められない!!兄貴さえいなければ…っ」


なんですべての元凶に上から目線で言われなきゃいけないんだ。


兄貴さえいなければこんなふうに比べられることも、貶されることもなかった。


母親とも仲良く暮らすことができた。


「お前なんていなくなればいいんだ!!」
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